絵と生活
<< September 2016 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
通りすがりの思い出

ひきつづき私は私であるでしょう ところによりあなたをともなって(笹井宏之)

 

真夜中のニャーゴの海猫沢めろんさんの回がおもしろくて何回も聴いてしまう。『君の名は。』の最後の場面で、滝本さんの提唱するフリーコミュニケーション大事ってしみじみ思った。

身代わりの猫と星屑

しあわせにしてますように でも少しわたしが足りていませんように(月夜野みかん)

 

『君の名は。』の否定的な意見を読んで、もしかしてよくないのかなと思って、銀行と郵便局へいったあとに観にいって、え、やっぱりいいやんかと思った。このままだと否定的な意見を読むたびに観にいきそうな気がする。

最後にくる白鳥

同じことばかり何度も巡らせてこれはやさしい毒だと思う(宇野なずき)

 

録画していたSWITCHインタビューをみて、東京行こうと思った。『あわいの力』でも時間のことがでてきたけれど、杉本博司さんももちろん時間について言っていた。

夢のなかの路線図

ながれゆく風景の色 ぼくはただあなたのゆめをみてゐるだけだ(中山明)

 

北海道でモエレ沼公園に行って噴水を観た。モエレ沼公園、噂通りすごくよかった。噴水、また観たい。あの噴水、なにか儀式のように思えてきて、UFOとか呼べそうだなと思った。公園自体も儀式っぽいし。

雨を知らない友人

月に降る雨に打たれている友に傘を渡してやる術がない(山本左足)

 

昨日朗読を聴いていて、純粋さってすごい暴力だと思った。絶対善とか疑いようもない正しいことってほんとにすごい暴力で怖くなった。

ショートケーキの暗闇

もう声は思い出せない でも確か 誕生日たしか昨日だったね(岡野大嗣)

 

昨日、奈良の空櫁さんで朗読を聴いた。岡野さんが柴崎さんの『わたしがいなかった街で』の一部を朗読していて、これ『君の名は。』なのでは、と思った。最近すべてが『君の名は。』につなげてしまう。とうとうサントラも買った。

光る息

すこしずつ夢をなくしてゆくようにあなたの声をうしなってゆく(東こころ)

 

「声」という言葉の語源には諸説ありますが、そのひとつに「越える」というものがあります。そこには、「遠くまで飛ばす」という意味も含まれています。 つまり、それまでの自分自身を越える、自分を飛び越える、そのときにはじめて声が出るのです。(安田登『あわいの力』より)

海猫沢めろんさんが紹介していて買った『あわいの力』、おもしろい。そして、これ『君の名は。』やんか、と思った。

葡萄の復讐

幸福のほどとおい日の容器から光すこしとあふれるぶどう(坂井ユリ)

 

北海道で、歌人の方々に展示の準備もサイン会も観光もジンギスカンも飲み会もお世話になりっぱなしだった。

埋もれ木

なつかしい夢しか好きなものがない あなたもはやくなつかしくなれ(is)

 

札幌から帰ってきて、奈良の空櫁さんに行ってさすがに疲れてふらふらになった。展示って重なると、自分がからっぽになる感じがしてぼんやりする。

食べきれない夢

わたくしの夢のなかまでりうりうと真夜中色の雨は降りをり(有村桔梗)

 

新しい犬のおもちゃがとても気持ち悪い。白い骨の形のおもちゃの真ん中あたりに赤いつぶつぶが密集していてその部分がどうしてもイクラに見える。骨にイクラが詰まってるみたい。なにか現代アートの作品にも見えてくる。

ばらばらに入る

一様に屈折をする声、言葉、ひかり わたしはゆめをみるみず(笹井宏之)

 

『君の名は。』、最初みたときから「。」が気になっていたのだけれど、柳本さんのあとがき全集を読んで納得した。

腐らない影

もうあれは終つたんだと夢のやうな花柄のシャツ着て俺が言ふ(魚村晋太郎)

 

須磨海岸の海の家がさっぱりなくなったのを見て、本当に夏終わったんだと思った。

浦沢直樹の漫勉見入ってしまう。左右反転させていてびっくりした。

氷屋に頼んだこと

きみのいた世界からいない世界へとスライドしていく音がしている(戸田響子)

 

ユリイカ、短歌のやつも買ったのに読まないままだし、新海誠特集は買わないぞと思っていたのに、買ってしまった。NHKのスイッチインタビューの再放送を見逃してしまった。悲しい。

火の粉の子

あなたとは幸せでいよう マッチ売りの少女のその火が消えてしまうまで(石井僚一)

 

9/22(木)〜10/10(月)奈良の空櫁さんでする詩と短歌と絵の展示「うたうことば」にも参加します。9/25(日)に朗読会もあります。

虹をしぼる

たぶんそれは初めて夢を知った日のオレンジジュースの鮮やかないろ(加藤治郎)

 

北海道で9/21(水)〜10/3(月)展示をします。

沈む羊

朝が来て覚えていたいことたちも光に消えるようにおやすみ(斎藤見咲子)

 

コンクリートブロックの隙間に蛇が丸まって寝ていて、犬が一日ずっと気にしていた。

覚えのない贈りもの

いま夢が横断歩道を渡ります私の夜からあなたの夜へ(山上秋恵)

 

奈良の企画展に参加するので絵を一気に15枚描いた。へとへとになってテレビをつけたら、チアリーディングの大会をしていて見入る。すごすぎて怖い。

星の中の星

近づけば光らない石だとしても星 それぞれに夢を見ている(田中ましろ)

 

『君の名は。』観てから夢についてよく考える。甥っ子と寝ててNHKの「新海誠×川上未映子」見逃した。

きてくれない星

背伸びしているあいだだけ指先は星にもっとも近づいている(三上春海)

 

HBギャラリーの展示予定をみていたら、10月に藤枝リュウジさんの個展があって、タイトルが「ふかんぜん な まる」だった。説明文もすごくいい。観に行きたい。でも東京は遠い。

虫かご人間

逃げなさい思い出達よ逃げなさい素敵な人が現れたのよ(ナイス害)

 

北海道の展示のためのなんやかんやを買いに出かけた。展示方法が決まっていないまま買い物に行ったので、「これなんだろう、何か使えそう」基準で買って、帰ってからその何に使うかわからないものを展示の何かに使おうといろいろしたけれど、結局使わないことになった。展覧会のたびに必ずこの道筋をたどるので、何に使うかわからないものがどんどん増える。

梨たべました

あの時のたぬきですというあの時がいつか分からんまま居着かれる(西村湯呑)

 

先週の土曜日に詩人の方と会って、のほほんについて話した。つい最近も別の方とのほほんが話題にでてきたので、のほほんに縁があるのだなぁと思った。

ふわふわでねむい

眠たさはなめらかな液とっぷりと満ちたところで漕ぎ出せばいい(小野みのり)

 

夢のことを考えていると、ソクーロフのペテルブルグ・エレジーの、なんか窓口か売店でかで話している老婦人の姿と駅構内の雑踏のシーンを思い出すのだけれど、それがペテルブルグ・エレジーの映像だったのか自分の夢だったのかわからない。ぐっすり寝たというのだけはっきりしてる。

天使タクシー

柔らかい羽なんですね輪っかにはまだ触ったらダメなんですか(木曜何某)

 

7月が1年くらいの長さに感じて、8月は半年くらいだな、と思っていたけれど8月がどんどん延びてる感じがする。なかなか9月にならない。

わたしが犬だったころ

人生を振り返りをりイエローの蛍光ペンを右手に持つて(門脇篤史)

 

その「存在の不確かさ」みたいなことをなんとかするために、宗教に行くわけだけど、ブログって、そういうのに近いと思いますよ。祈りみたいなものです。(海猫沢めろん『頑張って生きるのが嫌な人のための本』より)

海猫沢めろんさんのこういう本をもっと読みたいと思った。とりあえず『死にたくないんですけど』を読み始めた。

ほしいものはあとから

ちっぽけな幸せだったら要りませんごめんやっぱりやっぱり下さい(牛隆佑)

 

金曜日に『君の名は。』を観たけれど、もうあれ観たのも夢だったのでは、という感じになってる。

彼は誰時ジュース

夢の中では、光ることと喋ることはおなじこと。お会いしましょう(穂村弘)

 

『君の名は。』って短歌を読む感じとなにか似ている気がして、短歌が好きという気持ちと『君の名は。』が好きな気持ちはかなり近いというか重なっているように思った。

八月の言語

風鈴の思い出しては鳴っているあれはゆうべの星との会話(杉崎恒夫)

 

『君の名は。』を観た。小説を買っていたので読んでからと思っていたけれど、妹が観ようと言ったので観た。これ、すごいな、夢ってすごい。もう一回観たい。「大事にしていると会える」とつい最近話した人が言っていたけれど、ほんまやなと思った。

朝食の眩さ

突かれて起きる小鳥のような朝 世界はすでに整えられて(中畑智江)

 

妹と出掛ける。8月はほとんど真夜中に生活していたので日差しがものすごくまぶしい。はりーさんの展示に行けてよかった。

よく手入れされた本

きみという葡萄畑の夕暮れにたった一人の農夫でいたい(岡野大嗣)

 

9月のカレンダーを作りました→サイレント犀カレンダー

うとうとの国

つっぷせば床との仲が素晴らしくどんな姿勢にも希望があるよ(柳本々々)

 

柳本さんがあとがきの冒険で『食器と食パンとペン』のあとがきを取り上げてくれていた。柳本さんがアパートメントで書いていた夢八夜を読み返したくなった。