花束に顔をうずめているあいだ逃げ方ばかり考えていた(佐伯紺)
怖くなった私は、シャワーを浴びることもせず、うつ伏せの状態でベッドに寝転がった。必殺「一回寝る」である。私はこれをよくやる。六時間くらい放置しておくことで状況が好転しないかと期待してしまうのだ。
(朝井リョウ『時をかけるゆとり』の中の「直木賞で浮かれていたら尻が爆発する」より)
朝井さんのエッセイ、めちゃくちゃおもしろかった。寝る前にちょっとずつ読んでいて、この本のおかげで笑って寝れた。ラジオで話していた、民家のトイレに突撃する話や母が免許証を好きな形に切る話、眼科医との戦いが読めてうれしかった。