絵と生活
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みずうみのはばたき

みずうみのような眼でぼくを見てゆっくりと閉じられるみずうみ(阿波野巧也)

シルバーウィークにモリス氏の実家に行っていた妹が、森島茶とうなぎパイ V.S.O.P.をくれた。うれしい。
 
白鳥たちの避難場所

みずうみを飼うことを決めた翌日に青いたらいを買いに出かける(有村桔梗)

10月4日に「ゆきゆきて、神軍」の上映+原監督トークがシネマ神戸である。行きたくなってきた。
 
案内役のくま

ひとつずつ摘み取るようにさよならを告げて明日を迎える支度(本田彩菜)

原一男監督がゲストだと知って「コードレスでいこか」を観た。原監督の話はやっぱり面白い。竹内さんの声を聴くのがサイキック以来だったのだけれど、あの頃となんらかわらないことを話してはってなんかすごく気持ちが和んだ。
 
真夜中のコーヒーミルク

季節がまた移ろうことを認めたくなくてタオルケットいちまい(後藤葉菜)

ニュースをみていたら、オーダーメイド殺人クラブみたいな事件が起きてる。
甥っ子が二日間滞在していたので、犬の機嫌がとても悪かった。
 
ぼくの好きな挨拶

これまでも死ぬときまでも挨拶はごちそうさまがいちばん多い(山階基)

短歌の絵を描き始めた経緯とかなんで短歌なのかとか聞かれると、いつももやもやと無駄に長い話をしてしまうので、「短歌が好きだからです」の一言だけ言おうと思った。
 
おいしい三角

使ったらなくなる金でどうせ減る腹を満たす日々の途方もなさ(大村椅子)

妹の家の猫の皮膚がんを見てから、犬の写真を残しておこうと思い写真を撮り始めたのだけれど、犬はカメラが嫌らしくて撮ろうとすると目をそらされる。
 
星座をつくる

犬であることを休んでいる犬とたまに恋愛話をします(木下龍也)

妹の猫の耳の謎のできものが気になったのでモリス氏に聞いたら、「皮膚がんやね」と普通に言われてびっくりした。3年くらいそのままあるらしい。
 
毛むくじゃら喫茶

「コーヒーとあたたかい犬ください」と日常的に言っていること(竹林ミ來)

長崎訓子『marble ramble』を買った。立ち読みしたら梅崎春生の「猫の話」が載っていて即買ってしまった。「猫の話」、春日武彦さんの本の中に出てきて、それからずっと好きで、なんとなく短歌っぽい話やなぁと勝手に思っている。
 
焼き立てのパンと犬

色うすき柴犬あわく過ぎゆくをパンのようだと言えば頷く(永田紅)

一人だと一日に一つの展示しか見る気力がなかったのに、友人と一緒だと三つ見れた。友人は偉大。
ボローニャの絵本展、2年みていない間にデジタルの人が増えていた。
 
本棚の奥のほうの本

不確かな速度で伸びゆくカイワレの森に一本指沈めおり(今野浮儚)

ボローニャ絵本展→みみみ堂→ギャラリーヴィー→カフェcalas→古本屋1003に行って充実した日だった。
 
皮つきのたましい

たましいということばだけ手にもって旅へとでますほんのそこまで(河原ゆう)

 文学フリマで、まひろさんに「あの人は〇〇さんですよ」とか教えてもらって、「あの人が〇〇さんか」と眺めたりした。


雨宮まみさんの「失恋の残りもの」に絵を描きました→失恋の残りもの(19)
 
休日の練習

何度でも生まれ変わって生きていく 忘れたことも忘れてしまう(ななみーぬ)

ヴォルフガング・ティルマンス展、テレビの放送終了時の砂嵐の写真を見ていると気持ちが落ち着く。この砂嵐の景色って、死ぬ前に一番最後に見るもののような気がしてきた。
思い出研究員

もう声は思い出せない でも確か 誕生日たしか昨日だったね(岡野大嗣)

国立国際美術館に行って、文学フリマに行って、横山裕一展みて、葉ね文庫に置いてもらっている食器と食パンの本にサインをした。
 
さよなら、夏のぼく

ありがとうございました こんなにもあかるい別れの朝の青空(中山明)

描いた絵は短歌とセットで覚えているようで、絵だけの話をされたとき、絵が全然思い出せなくて困った。
 
双子の米粒

米粒をほっぺにつける天才のほっぺに今日ものばす指先(加子)

ぼんやりしていたら23日でヴォルフガング・ティルマンス展が終わってしまう。文学フリマのあとに行きたいなぁ。
 
おにぎり賛歌

ひっそりとこの世の端で生きているつもりのお腹を鳴らしてしまう(しま・しましま)

一日猫と一緒にいて鼻水がひどいことになって大変だった。猫アレルギー、ましになったと思っていたのに。帰ってきて犬に触るとなんか安心した。
買ったままになっていた文藝春秋を祖母が先に読み始めた。「火花」が読みたいと言っていたはずなのに、羽田さんの方を読んでる。
 
できたてのうたたね

人生の終わりに食べるパンケーキほどのかたさのソファありますか(柴田瞳)

キングスマンを観て牛タンを食べて妹の家で猫をなでた。キングスマン、噂通りよかった!教会で暴れるコリン・ファースがもう一度観たい。
 
あのこは星をつぶさない

ねむらないただ一本の樹となってあなたのワンピースに実を落とす(笹井宏之)

でも謝った瞬間、それは「私が悪かったこと」になってしまう。だめだ、それをやり続けたら死んでしまう。すみません、とほとんど反射のように謝りたがる舌を噛みしめて、お客へするように微笑みかけた。
(彩瀬まる『あのひとは蜘蛛を潰せない』より)

『あのひとは蜘蛛を潰せない』すごく面白かった。ドラッグストアにいくたびに思い出しそう。
「ちゃんとしなくていい。また一緒にこたつ入ろう。紅白も観ようね」って言われてみたい。
 
ねことここ

ねこの夢みてた、と笑う そのねこがわたしだったと気づかないまま(氏橋奈津子)

この前『おもひでぽろぽろ』をみて、昔はもっといい話に感じていた気がするのに、ともやもやしていたら御前田さんのブログを読んですっきりした。
 
けものの靴下

部屋冷えて黒猫の前脚に似た白い靴下履いて眠る夜(竹内亮)

名古屋で買ったういろうとひつまぶし茶漬けを食べた。ういろう、あんまり好きじゃなかったのに久しぶりに食べるとめっちゃ美味しい。もっと買えばよかった。
 
神さまのホットケーキ

今日の日はなにもつけずに召し上がれこの世の甘い味がするから(盛田志保子)

名古屋へ行って芸術植物園が観れて満足。今村文さんの作品がすごかった。また観たい。名古屋、めったに行くことがないのでお土産をやたらと買って、新幹線の中で鬼まんじゅうを食べた。
 
しあわせ味見係

しあわせかふしあわせかをたずねると腹がへったの顔で噛まれた(加賀田優子)

金曜日に名古屋に行くので、ついでに愛知県美術館に行こうと思って美術館のブログをみたら、記事のタイトルが回文になっていてびっくりした。
 
夜のこなごな

どうしよう家に居るのに帰りたい窓という窓が夜に沈んで(山本左足)

宇宙征服者のオベリスクの表紙がかっこよくて買うか迷っていたIMAをとうとう買った。写真を眺めているとソ連史をしっかり知りたくなった。
 
替えの電球、光る花束

僕のことを幸せにしてくれるなら誰でもよかったから俺がした(井上閏日)

窪美澄「アニバーサリー」、よかった。1999年に世界が滅亡するってけっこう信じていたのを思い出した。1999年って自分にとって重要な年だったような気がする。
井上閏日さんの短歌で「ゼロなのか一九九九年に世界が滅亡した確率は」もとても好きだ。
 
終点の赤ずきん

幸せに僕がなってもいいのですずっと忘れていたことですが(牛隆佑)

昨日は無事に京都へ行った。ウサギノネドコでジマさんがウニを3つ買っていた。ウサギノネドコ近くの喫茶ムギのバナナケーキがまた食べたい。
 
午前3時の読書会

羽虫どもぶぶぶぶぶぶと集まって希望とはその明るさのこと(虫武一俊)

明日はジマさんと京都へ行くのに、お腹が痛い。犬は天気が悪くて常に機嫌が悪い。
 
原っぱでこっそりしたこと

きみがきみの道を向くとき僕はそのうしろで小さくならえをするよ(岡野大嗣)

セブンティーンアイスを制覇できないまま夏が終わる。

9月のカレンダーを作りました。→サイレンと犀カレンダー
 
誰かの朝

この朝はほんものなのか胃のかたち確かめながら珈琲を飲む(荻原裕幸)

トムズボックスが今年いっぱいで閉店。びっくりした。
 
回路

ドコカカラツレテコラレタキガシマス 月のつぶやき拾うみずうみ(盛田志保子)

夏休み最後の日、たくさんの家族連れと一緒にジュラシック・ワールドを観た。スター・ウォーズ/フォースの覚醒の予告編がながれていた。柳本さんとボバ・フェットの話をしてから、スター・ウォーズが好きだった頃の気持ちを思い出していたので、これは観に行かないと、と思った。
 
からあげ登山とレモン雲

手の中の檸檬が人を殺すほど高い高い高い高い場所(黒崎立体)

あべのハルカスのパン屋でパンを買ったら会計が777円だった。あ、また777円がでた!とちょっとうれしい気持ちと同時に、2個で777円ってなんて高いパン!と思った。でもその高いパン、とてもとても美味しかったので、また阿倍野へ行ったら買ってしまいそう。