絵と生活
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きれいな種

神にアテレコされてんじゃないかってくらい綺麗に吐いている嘘(岡野大嗣)

花原史樹さんのまいにちねこT、「おしりをかぐねこ・かがれるねこ」がかわいくて、また注文してしまった。モリス氏へのプレゼント用にした。
 
かわいそうな水色

ながいながい二度寝のような六月にプリンタのシアンが切れたまま(吉田恭大)

ワールドワイドないとこのあーちゃんが、今度は南アフリカで働くと聞いた。
こどもの頃から知っているしけっこうよく会うのに、小説の中の人物のように感じる。自分の対義語みたいな存在にも思える。
 
あめ猫ぶち猫

わたくしが育てるゆえにわたくし化していく子ども雨ふり嫌い(中畑智江)

土曜日に、葉ね文庫へとととと展のDMを受け取って、ギャラリーヴィーの「たわわの芽」展をみようと思っていたら、葉ね文庫が居心地が良すぎて、ギャラリーへ行ったらもう閉まっていた。日曜日に再び行って無事に「たわわの芽」展をみた。久しぶりの人にたくさん会えた。久しぶりのはずなのに全然そんな感じがしなかった。
口内炎が収まってきているような気がする。
 
ダンス・猫・ダンス

かなしみを踏まないようにするために誰かが作ったすごいステップ(瀧音幸司)

自分史上最高に痛い口内炎ができて、ごはんを食べるのもつらい。ジャイアントコーンとハーゲンダッツを一気に食べたのが悪かった気がする。
 
到着まであと5分

どのように閉じてもいいと思うまで待たせておいた海だと思う(村上きわみ)

こどもの頃によく行った国道沿いの本屋の入口には、セブンティーンアイスが設置してあって、今まで食べたセブンティーンアイスの数はそこで買ったのが一番多いはずだと思う。なのに、どうしてもその本屋の名前が思い出せなくてもやもやする。もうだいぶ前に閉店して、自転車屋になって、今はコメダ珈琲になってる。
 
休日もペンギン

ペンギンがペンギン以外のことをせずただひたすらにペンギンでいる(木曜何某)

花原史樹さんのまいにちねこT、おもらしねこを注文した。
妹の子が手足口病と確定した。
 
夕方物語

この海にぴったりとした蓋がないように繋いだ手からさびしい(虫武一俊)

柚木さんの「終点のあの子」が読み終わった。おもしろかった。これも妹に貸そう。
ただの風邪だと思っていた妹の子に手足口病疑惑がでてきた。
 
猫らの時代

背中って広い草原みたいだね 高熱の俺に妖精が云う(柳本々々)

私の名刺は表が草原っぽい絵で裏が猫の絵なのだけれど、ある人が名刺の猫の絵を見て、表の草原の絵が草じゃなく猫の毛だと思ったのがおもしろかった。それからは草原を思い浮かべるときに毛も出てくる。あと「大好きな藤井隆さんを初めて後ろからみて、首にほくろがあったんですねって言ってしまった」と朝井リョウさんがラジオで言っていて、そのこととこの短歌がなんか似てると思った。
 
妖精を呼ぶ音

台本にゆれるゆれると書いてありやっぱり僕は木の役だった(木下龍也)

8月2日(日)の「ととととライブ〜私たちの好きな短歌と音楽〜」の申し込み受付が始まりました。よろしくお願いします。→とととと展
ゲストに木下龍也さん、長谷川健一さん、柳本々々さんが登場します。


雨宮まみさんの「失恋の残りもの」に絵をつけています。→失恋の残りもの第16回
指輪の話だったので、10年前に阪急百貨店のトイレに置き忘れた木の指輪のことを思い出した。手を洗うのに水にぬれてしまうのは、あんまりよくないやろうと外したら、そのまま鏡の前に置き忘れた。
 
からっぽのかけら

涙という季節があってときどきは雨ではないものが降り注ぐ(若草のみち)

映画公開前に読んでしまおうと「きみはいい子」を読んだ。シンプルでとてもよかった。小説の中はだいたい雨なので、今読んで本当によかった。自閉症らしき小学生のひろやくんの言う「しあわせは、晩ごはんを食べておふろに入ってふとんに入っておかあさんにおやすみを言ってもらうときの気持です。」に納得。
 
おこられたとき

黒板に夏と書いたのは誰ですか名乗り出るまではじめませんよ(伊舎堂仁)

花原史樹さんのまいにちねこT、どれを買うか毎日悩む。ブログもとてもおもしろい。
 
メモリーウォール

もろもろの思い出がゆっくり立ちあがる立体絵本 雲多き午後(杉崎恒夫)

食器と食パンとペンのブックデザインは、岡野さんの歌集「サイレンと犀」と一緒で、友人のこまゐ図考室の駒井さんにしてもらった。駒井さんって、ほんまデザイン好きやねんなぁとしみじみ思う。このブログを始めたきっかけでもあるし、いつの間にか長い付き合いになってる。
 
流れ星サイダー

星ひとつ滅びゆく音、プルタブをやさしく開けてくれる深爪(田丸まひる)

妹が本を予約したとメールをくれた。それから、6月10日のブログのさくらんぼの話を読んで、あのことはさくらんぼを見るたびに思い出すと言っていて、やっぱりと思った。妹はさくらんぼ事件と名付けていた。
 
星一粒

またあした 何の約束もないけれどちいさな星をひとつ預ける(千原こはぎ)

犬の毛がほぼ夏毛にはえかわって、タオルケットみたな軽い手触りになった。お尻と首回りにまだ抜けかけの冬毛が残っていて、ちょいちょい抜くのが楽しい。
 
炭酸水の時間を過ごす

一日をベッドの上で寝て過ごすタイムマシンはこの部屋のこと(碧南ゆづき)

6月後半に入って行きたい展覧会や映画が渋滞して、手帳に書いてても、なんかよくわからんようになってきた。トランスポップギャラリーの逆柱いみり展、めっちゃいいなぁ、京都に行きたい。itohenはトナリセッションズのイワサトミキさんの展示が。どっちもついさっき知って、どっちも21日までだ。
 
赤ずきん革命

チョコレートくちに入れそっと待っている しあわせだった日々の終わりを(上澄眠)

家の紫陽花が剪定しすぎて全然咲かないな、と思っていたら裏のブロック塀と家の細い隙間にある紫陽花が満開になっていた。
犬を遊ばすときだけしかその隙間には行かないので、犬が一番たくさん紫陽花を見てる。
 
先端を、さすわ照らすわ

灯台で暮らした日々を思い出す もっと照らしておけば良かった(川村有史)

録画した映画がぎっしりになってきたので消化した。ながら見しようと「赤線地帯」をみていたら、一場面も見逃せない映画で全然ながら見できなかった。人魂がとんでそうな不思議な音楽だった。
 
きみは迷子

ああそれなら真っ直ぐ行ったその先を右に曲がれば青空ですよ(牛隆佑)

穂村さんの新刊「ぼくの短歌ノート」のイラストは早川世詩男さんなんやろうか、と調べている途中でルクアの三省堂が閉店すると知った。もっと行けばよかった。
昨日はマモーミモーを見たり、7月からウーマンラッシュアワーの村本さんのラジオが始まるって聞いたり、気持ちが騒がしかった。
 
暗い木曜日

暗くても歩けるけれど 口にすればどんな願いも光だけれど(佐伯紺)

梅田の蔦屋書店、二回行っても詩歌の棚がわからなかったのが、荻原裕幸さんの「デジタル・ビスケット」を検索して、この前やっと棚まで行けた。たぶん次も「デジタル・ビスケット」を検索しないと辿り着けなさそう。
 
食器と食パンとペン展とサイレンと犀展

もういやだ死にたい そしてほとぼりが冷めたあたりで生き返りたい(岡野大嗣)

7月27日(月)〜8月2日(日)まで大阪の中崎町で「とととと展〜『食器と食パンとペン』と『サイレンと犀』の一週間〜」を開催します。→とととと展
そして東京では、7月10日(金)〜7月20日(月)に神楽坂のかもめブックスさんで食器と食パンとペン展を開催予定です。どちらもトークショーなどあったりします。自分の人生でトークショーをするということがあるなんて信じられないですが、よろしくお願いします。
 
さくらんぼの結末

一生に一度くらいは変したい恋はいいです変したいです(六条くるる)

ニャーゴを観ていたら鈴木康広さんはとてもりんごに拘っていた。私は、さくらんぼに拘ってしまっている気がする。そのもとは、昔、父と妹と私で喫茶店へ行ったときのクリームソーダのさくらんぼなのだろうなと思う。私がクリームソーダのさくらんぼを落としてしまって、お店の人がもう一つくれたのを見て、妹がめっちゃ泣き喚いたのをずっと覚えていて、妹もずっと覚えている。
 
雲とシャボン玉の優雅な生活

もう今日で終わりみたいだ あなたから雨の匂いが漂っている(龍翔)

月曜の真夜中のニャーゴに「まばたきとはばたき」の鈴木康広さんが出ていて、最後までしっかり観てしまった。そして今日は枡野さんがニャーゴに出はるようなのできっと観てしまう。
 
見知らぬ風呂、うるさい星屑

蛇口から星が溢れてとまらない すでに負けそう宇宙戦争(じゃこ)

シネ・ヌーヴォの若尾文子映画祭に向けてキネマ旬報を買った。
「しとやかな獣」「最高殊勲夫人」「東京おにぎり娘」「ぼんち」「青空娘」あたりが観たい。
 
神さまのねこ

午後ずっと猫がふざけて引きずった魚のまなこが見上げる世界(ユキノ進)

土曜日のオードリーのオールナイトニッポンに西加奈子さんが出ていて、めちゃくちゃおもしろかった。西さんの小説は「きりこについて」しか読んでいないから、これはもっと読まなあかん。前日のラジオで朝井さんの不動産屋の話を聴いていて、小説家ってほんますごいなぁと思ったけれど、西さんの話を聴いててまた思った。
 
みんなねているサンド

ハムレタスサンドは床に落ちパンとレタスとハムとパンに分かれた(岡野大嗣)

ブログに載せていた短歌と絵が本になることに。→食器と食パンとペンの本
表紙は福永信さんの「コップとコッペパンとペン」繋がりで岡野大嗣さんのこのハムレタス短歌から描きました。初めて知った岡野さんの短歌もこのハムレタス短歌だったはず。
 
それは忘れもの

星ひろう。なんでもひろわないでねときみにいわれる。「はい」とこたえる。(柳本々々)

昨日は妹の家に泊まろうと思っていたけれど、金曜日や、妹の家に宿泊=ラジオ聴けない、とはっと気が付いて雨の中家に帰った。なのにラジオは途中で寝てしまった。
 
月泥棒

眠れるのですかあかるいところでも卵のなかの鳥のこころは(やすたけまり)

あたたかくなって、虫たちが活動を始める季節になると歌集「ミドリツキノワ」が読みたくなる。
昨日は怒り新党の新・3大〇〇に斉藤斎藤さんが取り上げられていて、わーっ!て思いながらみた。
 
夜の雲と珈琲の湯気

祈らなくなって久しい 淹れたての妙に分厚いコーヒーを飲む(村上きわみ)

わたしは世の中が相似と反復で成り立っていると考えている。退屈と惰性と懐かしさと既視感とで成り立っていると考えている。だからなのか、むしろ簡潔な短篇においてこそ小説は深い感銘をもたらしやすい気がする。
(春日武彦『無意味なものと不気味なもの』より)

車谷長吉さんが亡くなって、何か読み返そうとまず思いついたのが、車谷さんの小説でなく春日武彦さんが車谷さんの『忌中』について書かれた文章だった。それから『武蔵丸』をちょっとぱらぱらした。
 
ソーダ水と夏の犬

とけかけのバニラアイスと思ったら夢中でへばってる犬だった(岡野大嗣)

もうすっかり六月だし、暑くて二日連続元町駅のホームでセブンティーンアイスを食べた。クッキー&クリームが食べたかったのに売り切れで、バニラ味を食べて、次の日こそクッキー&クリームをと思っていたのにまだ売り切れで、ベルジャンショコラ味を食べた。ファミリーマートのミルクココアが美味しくて、暑くてこれも二日連続飲んだ。


サイレンと犀の6月カレンダーを作りました→サイレンと犀6月カレンダー
 
リボンと炎

好きだった世界をみんな連れてゆくあなたのカヌー燃えるみずうみ(東直子)

ツイッターで気になっていたアヤメソックスの靴下を買った。かわいくて幸せになる。百貨店で初めて靴下を買った気がする。