絵と生活
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野良猫を運ぶ方法

寒風を防ぐポーズを編み出してそれが全然だめだった夜 (はだし)

もらいもののインスタントコーヒーを消費し始めた。インスタントコーヒー、普段飲まないので適量がわからず、ココアを入れるように作ったら、コーヒーの沼みたいな苦みの塊になった。それから分量を注意して入れているのに、毎回思ってるより苦くなる。前の職場で、コーヒーを出したら苦すぎて飲めないって言われたこととか、えらいさんのコーヒーのミルクと砂糖の有無を覚えさせられたこととかぼんやり思い出した。
 
静かに待つ

えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力を下さい(笹井宏之)

岩井俊二のMOVIEラボ、ホラー編を真剣にみてしまった。清水崇監督が「呪怨」を撮ってるとき笑いながら撮ってるし、ジョージ・A・ロメロの写真もめっちゃ笑顔で、楽しく恐怖を作ってるのが印象に残った。「自分の掘った落とし穴に人がひっかかるのをみてて楽しくて笑ってしまう」みたいなことを清水監督が言っていて、なるほどなぁと思った。
 
底の底

なくしたり壊したりするのが怖いからと手ぶらで膝を抱える(島坂準一)

元町映画館で市川崑特集上映がある。三回券を買ったとしたら「私は二歳」「黒い十人の女」、あと一本「野火」と「おとうと」と「鍵」どれにするか迷う。
 
ひとりひとつ

わたしには世界を包むひと言が見つからないが「怖い」と言へり(目黒哲朗)

柳本々々さんがアパートメントで書いた犬と短歌について考察してくださっている→犬と短歌とあとがき。マルが〇として語られてる。すごい。質問と関係の話もとても興味深かった。柳本々々さんありがとうございます。
 
天気猫

ここじゃない何処かへ行った友達も浴びてるかも知れない通り雨(若草のみち)

通販で買った玉川桜さんのとりブローチと本が届いた。とりブローチ、ほんまにかわいい。うれしくて早速かばんにつけた。
 
毛糸玉マスター

ポケットに入る夕暮れをくださいふとしたときに取り出せるよう(スコヲプ )

柴崎友香さんのトークショーを聞きに恵文社へ。遠いから行くか悩んでいたけれど、行ってよかった。CHIMASKI×京都造形芸術大学のアクセサリー展も見れたし。アクセサリー、ほしいのがちらほらあって選びきれず何も買わなかったのを後悔してる。帰ってきてから最近のよう知らんけど日記を読んだら「おいしい水って味せえへんね」とあって、「ラーメンってようわからん味」というようなことを言ってはったなぁとトークショーを思い出していた。
 
わたしのみずうみ

あなたにはたどり着けない ただじっと愛するという攻撃もある(大森琴世)

やっと「ゴーン・ガール」を観た!ヒロインに惚れ惚れした。あのジャンプするところ、なんてかわいらしいんやろう。もう一度観たい。あぁ面白かった。
 
吹雪と炎

継ぎ足した火を持ち帰る ひとりひとりにんげんとして夜をこらえる(村上きわみ)

深夜二時にグラタンとサンドウィッチを食べて後悔してる。胃が重くて眠れない。深夜に雨宮まみさんの穴の底でお待ちしていますを読むと泣きそうになる。
 
曇天生活

そうやって誰もがいなくなる夜をコップの底のように過ごした(小林朗人)

昨日のラジオ深夜便、平川克美さんの銭湯の話がおもしろかった。でも眠くて、廃れてしまった商店街にはなくなり繁盛している商店街にはあるのが団子屋っていうのしか記憶がない。
 
巣ごもり

極東の果ての私のこたつにはみかんが二つ。一緒に食おう(飯田和馬)

正月に「マン・オン・ザ・ムーン」を観てから、ジム・キャリーが恋しくなりまた「エターナル・サンシャイン」を観た。最近みてないけれど、元気なんやろうか。この前ジマさんが正月に「ショーシャンクの空に」を観た話をしていて、ティム・ロビンスも元気なんやろうかと勝手に心配していた。
 
宇宙こたつ

かつてじんるいをめつぼうのふちにおいこむげんいんとなったこたつ(竹林ミ來)

「誰にも遠慮はいらないの。なんでも言葉にして伝えないと。どんな小さなことでも。幸せが逃げてしまうよ。」

窪美澄「よるのふくらみ」より
「よるのふくらみ」、とてもとてもよかった。窪美澄さんの本、全部読もう。「ふがいない僕は空を見た」しか読んでいなくて、二作目の「晴天の迷いクジラ」は買ったまま読まずに放っていた自分が恨めしい。
 
かたづける蛸

週末にほどいたものを締め直せ急げよ!月曜日に見つかるぞ(山本左足)

妹を家まで送って、行きたかった書肆スウィートヒアアフターへ行った。噂通り店内がお洒落だ。窓際のカウンターがいいなぁ。友人の朝野ペコさんが26日から展示をするのでまた行こう。
 
朝焼けの夢

夢は音がないから嫌いだよ なんでなんにもしゃべってくれなかったの?(石井僚一)

夢って言われてみると音がない。うるさいとか思ったことがないし。しゃべってるはずなのに不思議だ。私がずっと不思議に感じることは、ゆで卵を剥く時、白い殻の下からまた白い白身が出てくること。タマゴサンド作る時と上島珈琲でモーニングを食べる時にいつも思う。
 
積もったケーキ

もう声は思い出せない  でも確か 誕生日たしか昨日だったね(岡野大嗣)

行きたかった葉ね文庫へ行った。見たことない歌集がずらずら並んでいて、わー!ってなった。本屋に入って興奮したのなんて久しぶりだ。短歌ヴァーサスの穂村弘特集号、めためたドロップスU、六条くるるさんの歌集などを買った。相変わらず中崎町駅は青いタイルが水族館ぽい。
 
あまい暗闇

ぼくたちの未来はきっと明るいとバウムクーヘンでかける催眠(きつね)

明石で駒井さんを囲む会をした。駒井さんはインターステラーを観て泣いたらしい。ゴーンガールの話をしたら、こわいのは嫌だと言っていた。
 
あたらしい朝

骨なしのチキンに骨が残っててそれを混入事象と呼ぶ日(岡野大嗣)

マツコの知らない世界の漬物の回で「人はいないのに漬物は残る」って名言が出て、母方の祖母が作るきゅうりの古漬けを思い出した。祖母の古漬けは、味の素と醤油を少したらしてよく混ぜるのが正しい食べ方だった。
 
アドレナリンドライブ

優秀なペンギンなので空を飛ぶことを望んでなんていません(じゃこ)

朝起きてまずhontoで歌壇二月号を買った。新人と言われるくらいの歌人の短歌を、連作30首とかで読める機会がほぼないので新人賞ってありがたい。
 
鳩の波

あの羽は飾りなんだよ重力は天使に関与できないからね(木下龍也)

雨宮まみさんの失恋の残りもの、今回はiPhoneケースがテーマだった。未だにスマホじゃないのでケースの着脱がわからず困っていたら、ネットに丁寧な動画があった。インターネットってすばらしいと思った。


 
返品作業

2、3回飛んだらなんか飽きたので もう要りません背中の翼(ひつじのあゆみ)

「その街のこども」をみて震災20年のドキュメンタリー「あの日あの場所、あの人と」をみた。
「その街のこども」でベランダから手を振るおじさんの姿と「あの日あの場所、あの人と」で二人のこどもを亡くした夫婦の姿が重なった。夜更かししてみてよかった。

 
編み物教室の帰りの雪

マフラーがちくちくしない方法を羊に教えてもらう日曜(穂村弘)  

長谷川健一さんのブログに岡野さんと「サイレンと犀」が登場してる、すごい。お守りになった短歌がどの歌なのか気になる。
 
ぼろぼろひつじ

ふかふかのひつじになろうごめんねといわないようにほしくさを食む(兵庫ユカ)

百円の恋、ジミーとジョルジュ、水の声を聞く、薄氷の殺人、やさしい人も観たい。
明日、BSで仁義なき戦いがある。うれしい。
 
虹を煮詰める

しあわせにしてますように でも少しわたしが足りていませんように(月夜野みかん)

ゴーンガール、まだ観に行けず。上映館とか上映時間を調べていて、トラッシュ!ってなんや?と思っていたら、スティーブン・ダルドリーだったのでとても観たくなった。あとキム・ギドクのメビウスがずっと気になってる。観たらうわぁぁってなるだろうなぁと思いながら、なんかこう、かさぶたを剥がしたくなるような感じでむずむず観たくなる。
 
旅の途中

永遠のながさをひとりではかってる半分過ぎたらごほうびがでる(似子)

以前働いていた本屋のほとんどの店舗に「サイレンと犀」は置いてもらえてなくて悲しい。差しで一冊でいいので置いてほしいなぁ。
 
普段着の神様


いいかげん神様引退しようかな 思い通りもつまらないから(竹林ミ來)

この前竹林さんの「この白く染まった庭にひとつだけある雪見だいふくがおやつよ」を思い出して雪見だいふくが食べたくなった。
 
Knockin' on heaven's door

ぼくたちはこわれてしまったぼくたちはこわれてしまったぼくたちはこわ(中澤系)

こどもの頃、家の近所にあるビニールハウスの入口から出口まで駆け抜ける遊びを妹としていて、中で作業していた大人に怒られてからしなくなった。もう二度とビニールハウスの中を走ることないんやろうけど、次に走るならカーネーションを栽培してるビニールハウス(これも近所にある)がいいなぁと思った。
 
現在地は冬です

ロボットノナミダハアブラ ロボットの涙は油 だったはずだろ(木下龍也)

ぼんやり日記というブログが好きでときどき見ていて、このイラストレーターの方のイラストが盛りだくさんの「滝を見にいく」という映画、ずっと待っているのになかなか神戸にこない。2月にやっとくるようだ。
 
のら犬を温める

雪まみれの頭をふってきみはもう絶対泣かない機械となりぬ(飯田有子)

「ねずみ色のやつじゃ」
「ねえ見してあげようか」
「のびるんよ」
「あとカメラも」
「お母さん写した」
「光ってから」
「トランシーバーしようね」
「みみず」
あみ子しかしゃべっていなかった。今村夏子「こちらあみ子」より

「こちらあみ子」を読んでる。すごいって聞いていたけれどほんまにすごい。映画化するなら横浜聡子監督がいいなぁ。
 
地球を観察

天上の鳥も地の鳥も小さくて世界の連なり雲かさねつつ(柳谷あゆみ)

寝る前に歯をみがいていたら、上から蜘蛛がすぅーっと降りてきた。この降りてくる蜘蛛、なぜかじっと観察してしまう。2日にインターステラーを観ようと思っていたけれど、寒すぎてやめた。猫二匹の重しでテレビの前からほとんど動かなかった。
 
空の中

この空に数限りない星がありその星ごとにまた空がある(沢田英史)

元旦は夕方から吹雪。妹の家の傘は水玉模様で、それと同じぐらいの雪が吹雪いていた。元町映画館で「トム・アット・ザ・ファーム」を観た。この映画ももう一度観たい。「サイコ」みたいやなぁと途中思った。とにかくダンスシーンが最高だった。いきなりダンスしたり歌い出したりする映画って好きだ。「焼け石に水」とか「ジャーマン+雨」とか。
 
羊日和

雨の日はたいてい傘を持っているよい一年でありますように(泳二)  

「まともな家の子供はいない」読み終わった。最後の"いつかもう少しましになる日が来る。"が響いた。今日から3日まで猫の世話で過ごす。