絵と生活
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マッチ一本の赤ずきん

火をひとつくれ そのあかりそのくるしさでずっと夜更けの森にいるから(小林朗人)

郵便局に行くと「沈むフランシス」と黒沢清の「大いなる幻影」を思い出す。
でも「大いなる幻影」は未だに観れてない。

 
西瓜の音

しばらく海にゆかずにいるが海はまだゆったりそこにあるのだろうか(筒井富栄)

この絵を描いて、佐藤文香さんの「海に着くまで西瓜の中の音聴きぬ」の句を思い出す。
おしゃれなカフェのおしゃれなサラダの中に入ってる謎の菜っ葉類が苦手だ。
食べるとお腹が痛くなる。
昨日カフェごはんを食べたら、サラダの中に私には雑草にしか見えない謎の菜っ葉があった。
たんぽぽの葉っぱに似てるけれど、先端が丸っこい。飾りにしては大きすぎるから、
食べるのが正しいんやろうなぁと食べたらやっぱりお腹が痛くなった。


 
泥棒しろくま

夏休みお昼ごはんに次々と姿を変えて迫り来る麺(竹林ミ來)

そうめんの画像を検索したら、さくらんぼがもりもりになったのがあって驚いた。
そうめんにさくらんぼ、のせたことがない。
もう十日前のことだけれど、短歌チョップで選者めいたことをさせてもらった。
とても緊張した→短歌チョップ「うたのかべ」


 
きっと、うまくいく

何もかも小暗き森に閉ぢこめて忘れしことも忘れてしまふ(熊谷純)

今日は暑さがましだったので、犬が昼間からさくさく動いていた。


 
眠りをあまくする

ぬばたまの夜のプールに角砂糖一粒だけを溶かして眠る(笠木拓)

hontoが「荒野の胃袋」が発売されるって教えてくれた。
井上荒野さんの本だから「荒野の胃袋」なのだけれど、すごいタイトルだ。


 
生みたての闇

ひっそりと夜中に食べる羊羹が闇のなかではいちばん好きだ(有村桔梗)

羊羹って確かに闇がぎゅっと詰まってる感じがする。
明日はitohenとカヌトンへ行って、中崎町界隈で過ごそうと思っていたけれど
犬が日中干上がるのじゃなかろうかと心配で行けない。


 
レモンと星の味

「こちら一人ぼっち 夜も昼もないのです こちら一人ぼっち」(さかいたつろう)

今日はかき氷の日らしい。
かき氷をお店で食べたことがないから、一度食べてみたい。
お祭りにも行かないから十年以上食べていないと気付いて悲しい気分に。


 
散歩する幽霊

幽霊になりたてだからドアや壁すり抜けるときおめめ閉じちゃう(木下龍也)

東京で食べた釜揚げしらすと明太子うどんがまた食べたくて、関西に店がないか調べたけど、ない。
長崎うどんだったので、もう長崎か東京でしか食べられないのだろうか。


 
温度差

マーガレットとマーガレットに似た白い花をあるだけ全部ください(岡野大嗣)

短歌チョップで短歌を仕入れすぎて、どれから読むか迷う。贅沢な悩み。
今週末ぐらいで終わってしまう展示が4件もある。上村一夫はもうほぼあきらめている。


 
きんいろきつね

楠はみどりきみどりきんいろに風のしっぽは狐のしっぽ(飯田和馬)

犬、サイドの毛が冬毛のままのような気がしてしかたない。
去年はもっと涼しげな毛だったはずなのに。そしてやっぱり茶色の部分が増えてる。


 
海に建つ

君の眼を海と見る日に灯台のつよい光が飛びこんでくる(飯田彩乃)

短歌チョップで、何らかの歌詠みたち朗読のスライドと配る用の紙に絵を描いたのだけれど
俳句展と重なって、くじけそうだった。朗読を聴いて、くじけず描いてよかったとしみじみ思った。


 
ジャムトーストの夕暮れ

角という角から犬が顔を出し尾をふりかえす夕暮れがある(加子)

短歌チョップ、すごいイベントだった。最後にしんくわさんらしき方と握手した。


 
上から順番に

永遠にねむるあなたはまぶたまで日焼けをしてしまうのね、おやすみ。(いさご)

もう明日は短歌チョップの日で、今日少し展示の準備をしたのに、短歌のイベントに参加するのが
信じられないままだ。


 
青いきのこ

永遠に雨降る町がありましてひとりも雨のこと知りません(山田水玉)

展示終了、帰宅。
来てくださった方、気にかけてくださった方、ありがとうございました。
そして柴崎さん芥川賞!ファンなのでとてもうれしい。
本持ってテレビに写ってる姿を見そびれた。


 
気弱なくまと逃げる

人々が孤独な種として暮らす西瓜の中は夕焼けの国(飯田和馬)

本を読もうとすると眠くなって読んでない本がどんどんたまる。(あと読みかけの本も)
東京からの帰りの新幹線がこだまで4時間かかるから「ムカシ×ムカシ」を買って
読み終わる気満々でいたのに、3ページで眠くなった。せっかくE席だったのに富士山も見れず。
そしてまた搬出作業のために、明日こだまで4時間。


 
木の葉トッピング

とりどりの色と音とをひとつずつ拾いあつめて一日の終わり(中込有美)

直前まで悩んでいたけれど、会いたい人に会えたので東京へ行って本当によかったと思う。
オープニング・パーティーはちょっと波乱が起こり、初日が最終日のような濃さだった。
体力不足で全然見たい展示に行けなかった中、植物展に行けたので幸せだった。
あと東京駅から近いおかげで「赤松陽構造と映画タイトルデザインの世界」も見れた。
赤松陽構造展に辿り着くまでが盛りだくさん過ぎて途中で時間切れになった。


 
おおかみのおまじない

帰る気のしないホテルに少しずつ窓がふえていく音がする(我妻俊樹)

東京で泊まったホテル、できるだけ安いところにしたら歌舞伎町の隣というか真ん中らへんだった。
ホテルは静かで快適だったけど、着くまでがどこまでもどこまでも人混みでつらかった。
人混み得意だと思っていたのに。

 
鳩と空のミルフィーユ

マンションの高層階から一階まで少しずつ違う空を見ている(ユキノ進 )

帰宅。西明石駅に着いてまず思ったのが「涼しい」だった。
暑い中「俳句2」展に来ていただいた方、ありがとうございます。
気にかけていただいた方もありがとうございます。


 
泡の底

眠る犬のしづかな夢を横切りて世界を覆ふ翼の話(石川美南)

7月11日から7月16日までイラストレーター5人が選んだ俳句を描き見る展覧会「俳句2」
に参加しています。去年展示をした表参道のOPAgalleryにて。
台風に追いかけられながら東京へ。


 
三時のおやつを死守

ももんがももんがさよならと飛びたつ訳にはいかぬのだ明日をきらいになりさうだ (木下こう)

舞子駅と朝霧駅の間の安藤忠雄設計の家、二戸あったのに知らん間に一戸なくなってる。
特別安藤忠雄が好きなわけじゃないけれど、いつも見えてたものがなくなるとさびしいなぁ。


 
去年の冷奴

蔦の葉のすきまにのぞく白壁のやうにしばらく眠つてゐたい(梅内美華子)

台風のことで頭がいっぱいに。でも宇田川先生とか朝市とか醍醐さんをみると元気になる。


 
帰りの電車

ぼるぼろんぼるぼろんぼるぼろんまた会いますようにといくつもの星(浅野大輝)

10日は作品搬入のため東京へ行くのに、台風。気分が沈む。


 
まばたきの速度

河川敷が朝にまみれてその朝が電車の中の僕にまで来る(岡野大嗣)

切羽詰まっていて食欲がない。
紙とか布とか白いガムテープとかを誰か買ってきてほしい。


 
夕暮れの音

大阪はとてもきれいな夕陽ってメールしかけてやめる指先(田中ましろ)

雨上がりの犬の散歩中、大量のコウモリが飛んでて怖いと思ったらほとんどツバメだった。
シネ・ヌーヴォの特集上映で「とんかつ一代」と「やっさもっさ」がかかるようなので、
爆音映画祭のことは忘れよう。


 
白鳥に好かれる理由

雨だから迎えに来てって言ったのに傘も差さず裸足で来やがって        盛田志保子

爆音映画祭の上映ラインナップをみてしまった。なにこれ、全部観たい。
「ファイト・クラブ」が一番頭に染み入ってるから「ファイト・クラブ」かなぁ。


 
ワンシェルター

だれひとり殺さずだれにも殺されず生き抜くことができますように        吉岡太朗

家の屋根の修理が始まって、ドリルで何かを削る音が聞こえてくる。
虫歯の中にいるような気分。


 
サイダー味の雨

シューティングゲームのうまいやつが来て雨粒全てよけて帰った         工藤吉生

兵庫県立美術館で7月19日から横山裕一展があるってツイッターで知った。うれしい。
うれしかったので、とりあえず駒井さんにメールした。


 
ブルーハワイで遭難

青く青く夏の匂いが立ち込めて僕らはいつか迷子になった        都季

7月がきた。
今月から早めにねようと思ったのに、漫画家の福満しげゆきさんがラジオに出てて
つい聴いてしまう。