絵と生活
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エスカレーター式世界

ここじゃない何処かへ行けばここじゃない何処かがここになるだけだろう  岡野大嗣

海文堂も明石ジュンク堂も今日で閉店。
明日から世界がごっそり入れ替わる感じがする。


個室

職場にも家庭にもゐないひとりきりきらきらのわたし立ち読みをせり   目黒哲朗

貴志祐介のエッセイ「極悪鳥になる夢を見る」をぱらっと読む。
死後強直、司直到着、四肢硬直。
死傷者の写真消失し、捜査に支障。
初秋の信州、終始殊勝な車窓の車掌。
魚(うお)を追う鵜。鵜を追う王。王を覆う魚。
貴志さんが作った早口言葉が面白い。



近くて遠い場所

胸にある祈りのような白きもの そっとそっと光のなかへ   岸原さや

絵話塾仲間とアートバザールの偵察に南港へ。人が多い。
ニュートラムからなみはや大橋が見えるんかもって外を見てたけどわからなかった。
「極悪鳥になる夢を見る」(貴志祐介のエッセイ集!)と「伊藤くん A to E 」を購入。
柚木麻子の新刊「伊藤くん A to E 」は三分の一しか読んでないけど、傑作です。


だれかの玉手箱

変な色の煙が空を覆うころ約束めいた言葉を放つ   盛田志保子

移転したギャラリーヴィーへ行って、海文堂で本買って、まだ時間が早かったので
グランフロントへ行ってしまった。短歌フェアの吸引力に抗えない。
ほしいなぁと思っていた目黒哲朗「VSOP」があったので買った。
装丁がクラフト・エヴィング商會だ。


消える朗読会

あの人は物語になる人でないどの時間にも通ずる栞    雨宮真由

池田修三展、イオクサツキ個展、BOKU no HON EXHIBITION 3、
約100人のブックカバー展、ますますとことこ 二人展、他にもいろいろある。
行かないと。気が付くと終わってる病を治したい。
ツダモトシ氏の展示が秋にあるはずなのだけど、いつなんやろうか。


食べてから、話す

追憶が空気に触れる食卓の秋刀魚の光の向こうで会おう   堂園昌彦

永井均「哲学の密かな闘い」を読むと、絵に影響が出る。
「哲学の賑やかな呟き」も買おう。
めばちこができて痛い。右目が通常の三分の二になってる。


夜食はおいしい

くうかんを ちぢめ くうかんを ひろげ 銀河に芥子にわがみひびく身  渡辺松男

柴崎友香パノラマ写真展、関西に巡回してほしい。
ミニコミ誌「W0B0R0」がほしい。
執筆陣に長嶋有とブルボン小林の名前が分裂して載ってる。


わたしにちょうどいい本

君は夢中で道路の脇のカタバミを見ている 本は本から生まれる   堂園昌彦

紀伊國屋書店の短歌フェアに行って、その後喫茶星霜でカレーとコーヒー。
短歌フェア、たくさんありすぎて、どこから買っていいのかわからなくなる。
グランフロントに紀伊國屋ができてよかったって今日初めて思った。


奈落でじゃんけん


ひとがひとを嫌いになってゆくところを見る何でも入る大きな穴だ   兵庫ユカ

「地獄でなぜ悪い」の予告編初めて観た。すごい、観たい。
妹の家で猫を思いっきり撫でた。猫はぬるっとしてて気持ちいい。


真昼の月と並んで眠る

空の力押しくるごとき午後二時のねむりへしづみゆくわが五体   横山未来子

今日から紀伊國屋書店グランフロント店で短歌フェア!
なのに家にいる。グランフロントの人混みを想像した自分に負けた。
ほんまに行けばよかったのに、私。
明日は妹と豚カツだから月曜に行く(ここに書くと実行力があがる気がする)


しまい忘れ

夜は時の領域少年が窓にきて月の位置を動かす   大石直孝

北大路欣也が貫録ありすぎて古本屋店主にみえなかった、淋しい狩人。
最近、妹の家に毎週行ってるのに、モリス氏とはすれ違いでだいぶ会ってない。
もうモリス氏の顔を思い出そうとしても円城塔しか出てこない。


正しい選択

本も服も全部焼きすててもう一度生まれて来たい真つ赤な髪で   目黒哲朗

今日のあまちゃん、あきちゃんがネネットの新作コートを着てる!
オレンジのダッフル、かわいい。
宇野常寛のせいで仮面ライダー555が気になってしかたない。


流星が多くて帰れない

人間のふり難儀なり帰りきて睫毛一本一本はづす    石川美南

じゃんけん大会のレフリーが山ちゃんじゃない衝撃。
そして宇野さんが解説者席にいた。
グランフロントの短歌フェアは初日に行くのがいいんかなぁ。


本の守備力

たぶんたぶんぼくなら屑でやがて降る雨の予感にとまどうばかり   森本平

「よう知らんけど日記」に続いて柴崎さんの「よそ見津々」を読んでる。
この本、古本屋で買ったから、前に読んでた人が赤線を引いてるところがある。
きちんとした線すぎて、もとから引いてあるのかと思った。
とても不思議な箇所に引いてあって、なんで引いたのか聞きたくてしょうがない。


清潔な光

死んでゐる蜂をつまんで 清潔な幸せにわたしは充たされた   目黒哲朗

「よう知らんけど日記」が読み終わる。もっと読みたい。
本棚に入らない最近の本たちをピアノの鍵盤下に積んでいて、
もう鍵盤までつくな、でもピアノが埋もれるまではまだまだやから大丈夫。
と思っていたのに、「いらん本を捨てて」と昨日言われてしまった。


つぎはぎの空地、待機する鳩

わたしっていないんだよね鳥の飛ぶ大きな空地があるだけだよ ね    渡辺松男

津駅前で食べた天おろし蕎麦が忘れられない(桜海老のかき揚げがのっていた)
「よう知らんけど日記」、面白いなあ。
自立日記や猟盤日記も大好きだった。他人の日記は自分と違って楽しい。


死体のようなかんじ

手づから切つた花ではないがあかるくて、明らかにその手助けをした  西之原一貴

「三沢厚彦ANIMALS 2013 in 三重」を観に妹と津へ。
駅から美術館への道で、三沢厚彦さんらしき人の後ろを歩いていたら
本物の三沢厚彦だった。その後、展示会場とレストランのテラス席でも目撃。
声かけれずだったけど、3回も姿を見れたのでいいことがある気がする。
展示は動物大行進で圧巻。妹も楽しそうで、観に行ってよかった。


いっぱいいっぱい

よれよれの感情の水脈ひきながら光あまねき午後を耐へをり   大辻隆弘

ボローニャ観にに行って「蚊がいる」と「よう知らんけど日記」を買って帰る。
ボローニャ観に行くと、日本人の間の取り方のすばらしさを感じる。
明日は妹と三重県に行く予定だから宇野常寛のラジオが聴けない。


からまる

外塀に猫がしたたる木曜の結び目がゆるくてかなわない   村上きわみ

「交点数が7以下の合成結び目でない結び目の表」も参考に描いた。
参考にしたけど、内容はさっぱりわからない。
今日はふて寝して明日はボローニャ国際絵本原画展を観に行く。



猿vs植物

電柱がすべすべであればあるほど燃え上がる猿の心でした   竹林ミ來

「ウエストウイング」読み終わってしまった。
すごくすごくよかった。津村記久子に一生ついていこうと思う。
昨日深夜に濱マイクしてたのに、録画忘れた。


誰も知らない

光速の通信なれば実時間四百六十万年先の返答を待つ    松井美和

再開発で明石東宝もなくなる。
幼い頃、父と妹とドラえもんを観に行っていた映画館。寂しい。


女子とショートケーキ

「ふとるから夜にお菓子はたべないよ」浜辺にならび朝焼けを待つ   麦谷こむぎ

穂村さんの新刊「蚊がいる」、すごいな。
こんなん本屋で並んでたら、絶対買ってしまう。
横尾忠則の「穂村さんの文は蚊みたいな文だ」発言もすごい。


近づく

金もなく友達もない日曜日 長生きだけはしないでおこう   島坂準一

今回のほむほむのも詩も詩もふむふむとなった。
中島さんに買われてしまった寄藤文平の本、じわじわほしくなってきた。
言葉と絵の関係をテルミンの演奏にあてはめたイラストが頭から離れない。


終わりの気配

すけすけのワンピースよりすけすけにして水槽はすこしむらさき   じゃこ

駒井さんが突然帰ってきたので、中島さんと三人で明石の会。
明石のジュンク堂が9月末で閉店する。
悲しみといらいらで、いい線が描けない。


着席までの時間

次の曲始まるまでの数秒間待ってるだけの日々だと思う   若草のみち

ごぶごぶを見たから、大阪駅前ビルのウニの棘の化石が気になる。
もう行く気がしなくなっていたグランフロントの紀伊國屋書店、
短歌フェアがすごいことになってて楽しみだ。


そっと手伝う

つよすぎる西日を浴びてポケットというポケットに鍵を探す手   岡野大嗣
ポケットに手を入れたのを意識してから願望をぽつぽつと言う   虫武一俊

失わなかった中島さんとタイピストを観に行った。
アウトデラックスに枡野さんが出ててみてしまう。
風邪は頭痛を残して、去っていく感じ。


奈落がすこんと入ります

トーストのかじった跡に歯をあわせちょっと心中しちゃってるみたい   佐々木圭

風邪のようで集中力がない。
微熱だし嵐だしということで、妹とタイピストを観るのを中止して、
友達を一人失わずにすんだ。


未完の世界の完璧なフェンス

トンネルを抜け出る僕の目がくらむ隙にふたたび配色される   木下龍也

いださんの個展DMがやってきた→ひきだしの中身
駒井さん参加のお仕事ください展と時期がちょっと重なってる。
行くはずやったのに、三重に行くことになってしまった。


8月32日の記憶

思ひ出は眠つてるから足音を忍ばせてゆくほかにないから   飯田彩乃

タケウマさんと虫武さんを混合しそうになる。
万能鑑定士Qの推理劇4が読み終わった。
父が万能鑑定士Qに興味を示してる。



待ちくたびれて結晶化

僕の世界の果ての果てより戻り来た人の話に聞き入る夜更け   山階基

今日で終わりの加藤久仁生展へ。
おしゃれすぎる展示ディスプレイにまず驚いた。
絵コンテですらじっと見てると泣きそうになる、すごくよかった。